毎日更新!ビットコインはもちろん、暗号資産のことがよくわかる情報サイト

裏社会で暗躍する!?仮想通貨

2018.09.21

<この記事(ページ)は 10分で読めます>

薬物、アダルト、…。

知りたいけど、
ちょっと怖くて踏み込めないアンダーグラウンドの世界。

そんな世界にも
仮想通貨はすでに入り込んでいるのです…。

ビットコインの裏の顔

仮想通貨の絶対的王者、ビットコインは実は、裏社会でも浸透していました。

シルクロード」というサイトをご存知でしょうか?

このシルクロード、2011年に開設された(現在は閉鎖)、いわばヤフオクなようなもの。しかしヤフオクとの違いが2つありました…。

(Forbsより)

まずは薬物や銃、クレジットカードなどの違法商品が売られている、ということ。

そして、もう一つの違いは、唯一の決済通貨としてビットコインが使われていたということ。

ビットコインは、『ビットコインアドレス』と現実の個人を結びつける情報が一切存在しない、という特性を買われて、利用されたのでした。

ちなみに、このシルクロード事件の犯人はRoss William Ulbrichtという人物で、逮捕された2013年時はまだ20歳代の青年でした。

彼はプロフィールなどをWEB上に堂々と公開するなど、あまりにも犯罪を起こすような犯人のイメージとはかけ離れていたため世間は大変驚きました。

彼は現在、終身刑を言い渡され、服役中です。

このように、最終的にはほとんどの場合罰せられますので、皆さんはこのような違法サイトには手を出さないでくださいね。

 裏社会専用!?ちょっと怪しい仮想通貨

ビットコインのような広く知られている仮想通貨でさえ、裏社会で活躍していた時期がありました。

今も何かしらの仮想通貨がそのような場所で暗躍していてもおかしくはありません。

Pot Coin

「ポット」は大麻の隠語です。

そのため、この仮想通貨を日本語に直すと「大麻コイン」とでもいいましょうか、まさに麻薬の申し子のような仮想通貨です。

とは言っても違法な取引を推進するような仮想通貨ではありません。

そもそもそのような仮想通貨が目につく場所で取引されるわけがありませんよね。

この仮想通貨は大麻が合法化された国や州などで使われることを目的としたコインのようです。

また、大麻には医療用大麻といって、医療で使われることもあり、こう言ったときにポットコインが役立てられることなどが想定されているようです。

もちろん、日本では大麻をはじめとした薬物は禁止ですので、くれぐれも手を出さないように、気をつけてください!!

Bunny Token

お次に紹介する仮想通貨はバニートークン、一時期YouTubeでかなり広告が流れていたので、記憶に残っている方もいるのではないでしょうか。

つい先日(5月25日)、ICOが終了したばかりの仮想通貨です。

少し怪しい仮想通貨で、スキャムの可能性も十分にありますが、着目点が面白い仮想通貨なので、少し紹介してみたいと思います。

バニートークンの狙いは、アダルト業界での決済用プラットフォームの提供を目指すものです。

アダルト業界ではその性質上、匿名性が非常に重要視されるため、仮想通貨と好相性です。

また、アダルト業界では通常の金融機関の融資で不利となったり、通常の決済サービスを受け入れられないこともあったりするなど、運営に高コストがかかるためアダルト業界専用の決済プラットフォームというのは理にかなっています。

そのため、最近アダルト業界に注目した仮想通貨がいくつか出ておりどの仮想通貨がこの競争から勝ち残れるのか、注目です。

また、アダルト業界ではPornhubという大手サイトが匿名性に優れた仮想通貨Vergeを決済手段として導入するということが発表されており、アダルト業界と仮想通貨界の相性の良さが際立っています。

仮想通貨と相性が良いギャンブル業界

さて、ギャンブル業界と仮想通貨業界も互いに相性が良いことで知られています。

例えば、カルダノ、エッジレス、ファンフェアなどの仮想通貨に代表されるカジノ業界(特にオンラインカジノ)。

仮想通貨はオンラインカジノと好相性?

この業界、実は仮想通貨ととても相性が良いのです。

オンラインカジノは透明性や公正性の確保が難しく、不正が見抜けないことから普及が進まずにいましたが、カルダノなどでは、スマートコントラクトを導入することで透明性や公正性を確保しています。

スマートコントラクトとは自動化された取引のことで、よく自動販売機が例に挙げられます。ここでも自動販売機を例に考えてみましょう。

スマートコントラクトの仕組み
自動販売機にお金を入れる

ジュースを選ぶ

ジュースが出てくる

お釣りが出てくる

自動販売機では以上のようににお金を入れてジュースを選ぶという条件が満たされればそれにそった結果(ジュースとお釣りが出てくる)を仲介者なしに得ることができます。

このようなスマートコントラクトが実装された仮想通貨がカジノに利用されれば、胴元の不正なく確実にお金が支払われます。

一方、未来予想型と呼ばれる仮想通貨も

一方、このような仮想通貨とは別のギャンブル的要素が濃い仮想通貨の世界が、オーガーなどに代表される”未来予測型”と呼ばれる、仮想通貨です。

未来予測とは簡単に言えば明日晴れるか、雨が降るかを予測するようなものです。

このような仮想通貨であるオーガーなどは保険業界と相性が良いとされています。その理由を見ていきましょう。

例えば、ある米農家がいるとします。

米農家は夏に天候が不順であると、秋の収穫量が減って困りますよね。そこで米農家はあえて「夏の天候が不順である」の方にかけます。

すると、もし夏の天候が不順となると、賭けに勝ったことになるため、配当を得ることができます。そうすると、収穫量は減ったぶんの収入のマイナスを賭けに勝ったことによる収入のプラスで補うことができます。

保険という意味がわかりましたか。

なぜ仮想通貨はアンダーグランドに入り込むことができるのか?

それでは、なぜ仮想通貨は薬物業界やアダルト業界、カジノ業界などのいわゆる”アンダーグラウンド”な世界に入り込むことができるのでしょうか?

それは先ほどでてきた、ある”キーワード”が関係していました。

そのキーワードとはズバリ、”匿名性”です。

仮想通貨の持つ匿名性を説明するためにビットコインと今までの円やドルといった国が発行主体の通貨(フィアットと言います) を比べてみましょう。

普通、財布には保険証や運転免許証が入っていますよね。そのため、万一落としても拾ってくれる方の厚意によっては交番に届くれてくれたりして、取り返すことが可能ですよね。

一方、ビットコインのウォレットをあなたと結びつけるものは何もありません。そのため、ウォレットの秘密鍵などを忘れると、もうその仮想通貨は誰も使えません。

つまり、ウォレットを見て、その持ち主が誰かを判断することはできないのです。これが匿名性の意味するところなのです。

仮想通貨はこのような匿名性を持つのです。

一方、「シルクロード」などの闇サイトや、アダルト業界で、人々は自らの名前を出したいと思うでしょうか。

恐らくむしろ逆、つまり極力個人名を出したくないと思うのではないでしょうか。言い換えると「匿名であること」を希望するのではないのでしょうか。

このような理由で、仮想通貨と”アンダーグラウンド”の世界は結びつきを強めてきたのです。

”アンダーグラウンド”な世界に向いている!? 仮想通貨3選

このように仮想通貨の特徴が、アンダーグラウンドの特殊性と一致していることをお分りいただけたでしょうか?

それでは、そんな仮想通貨の中でも、特に匿名性の高い、言い換えればアンダーグラウンドにどっぷりと入り込んでいきそうなコインを3つ紹介していきましょう。

仮想通貨は匿名性に優れていると述べてきましたが、その中でもさらに匿名性に優れているとはどういうことなのでしょうか。

ここでも、ビットコインを例にしてみましょう。

ビットコインのウォレットにはビットコインアドレスというものがあり、どのウォレットからどのウォレットにビットコインが送受金されたかというのはこのビットコインアドレスを通じて記録されます。

つまり、ウォレットを見て、その持ち主を判断することはできませんが、一方で、お金(ビットコイン)がどのウォレットを経由してきたかは判断することができるのです。(このため、仮想通貨は一方で透明性に優れている、と形容されることもあります。)

そのため、誰が持ち主かはわからないにしても、そのウォレットの出入金などは、すべてわかる可能性があるのです。少し怖いですよね。

このような不安を取りはらえるのが、以下の3つ仮想通貨です。

  • ・Monero(XMR/モネロ)
  • ・Zcash(ZEC/ジーキャッシュ)
  • ・Dash(Dash/ダッシュ)

 

これらの仮想通貨はそれぞれ工夫を凝らし、結果として、仮想通貨の追跡をできないようにしています。

そのため、このような仮想通貨は匿名性に優れた仮想通貨の中でもより、匿名性に優れているとされています。

匿名性仮想通貨のいま

さて、このようなMoneroやZcash、Dashですが、いま、金融庁が規制を加えようとしています。

というのも、これらの仮想通貨はその匿名性ゆえ、懸念される事態があります。それはマネーロンダリングです。

マネーロンダリングとは資金洗浄と訳され、主に、不法行為をして得たお金を出所がわからないようにするべく行う行為のことです。

Moneroなどの仮想通貨はビットコインなどよりもさらに匿名性に優れたコインにしようとした結果、仮想通貨を追跡することがとても難しくなってしまいました。

もし、マネーロンダリングが匿名性仮想通貨を用いて行われてしまった場合、お金は実質的に追跡ができません。

そのため、犯罪に使われる可能性が高いと考えられるため、金融庁は規制を検討しているのです。

健全な仮想通貨として歩んでいくために

以上のように規制が加えられようとしている匿名性の高い仮想通貨ですが、かといって匿名性仮想通貨が100%悪というわけではありません。

やはり、使う人の使い方次第ということになるでしょうか。

そのため、匿名性仮想通貨を規制する法律を作るのではなく、むしろ、その仮想通貨が健全に使われるような法整備が必要だと思われます。

とどのつまり、仮想通貨は使い方次第で、個人で責任を持って扱うことが重要だということです。

これは何も匿名性の高い仮想通貨に限った話ではなく、それ以外の仮想通貨、またICOをしている仮想通貨などについても同様です。

特に、ICOはリスクが高いと言われており、KYC(Know Your Customor:顧客確認、本人確認書類などを提出すること。)などがより普及していくことが健全な市場形成につながります。

ビットコネクトを例に

 

 

 

ビットコネクトという仮想通貨を例に考えて見ましょう。

この仮想通貨、実際に詐欺コインであったとは一概には言えないのですが、公式ホームページを見ても、普通、仮想通貨には必須とも言えるホワイトペーパーがなく、また運営元、創設者の名前すらもありません。

また、ビットコネクトの最大の特徴としてレンディングという機能があったのですが、これは仮想通貨を貸し付け、配当を得る、という行為のことです。

しかし、このレンディング、配当のパーセンテージが異常であったのです。通常は数パーセントなのですが、ビットコインコネクトでは、これが30%~60%ほどありました。

そのため、当初から詐欺コインなのでは?と言われていましたが、当初は配当が実際に支払われていたため、時価総額は上昇し続けました。しかしビットコネクトは米国規制当局の警告を受け取引業務を停止しました。

警告の原因はポンジスキーム(ネズミ講)が疑われたからだと言われています。

その結果一時期は1BCC(ビットコネクトの単位)あたり400ドルを超えていましたが今となっては1BCCあたりたったの1ドルしかありません。

このようにビットコネクトは電子クズと化してしまいました

 投資は自己責任で行わなければいけないことを改めて痛感させられた出来事でした。

このような経緯でビットコネクトは電子クズとなりましたが、同様に、特に今回紹介したオンラインカジノ系の仮想通貨は法律の整備が追いついておらず”グレーゾーン”となっているため、各国の規制次第では価格が暴落する可能性も十分にあるでしょう。

自分のお金は自分で守りましょう!!

関連記事

この記事のタグ